
投資、という言葉がどんどん身近になってきた昨今、新NISAやIDECO、不動産、株、暗号通貨など、身の回りにたくさんの情報があふれています。しかし一方で、「リスクを負いたくない」、「財産全部失ってしまうかも」、「〇〇さんも投資で失敗した」「なんか胡散臭い」などといった話もあり、まだ抵抗があるという人が多くいるのも事実です。「一番手堅いのはやっぱり銀行預金、利息がわずかでも、少なくとも資産は減ることはない」と考えている人も多いのではないと思いますが、果たしてほんとにそうでしょうか。
実は、日本の銀行に預金するということ、または日本円のまま保持するということは、他の投資先を選ばずに、日本円に投資することを選択した、ということができます。たしかに銀行預金しておけば、預金額が勝手に減ったりすることはありません。しかしその「価値」はどうでしょうか。

現在日本の物価は右肩上がりに上昇を続けています。ということは、日本円1万円あたりで買えるものが少なくなっていっている、つまり日本円の価値が下落しているということです。私は卵料理が大好きなのでしょっちゅうスーパーで買うのですが、2~3年前は卵10個入り(大玉)でも100円台で買えていたものが、最近では300円を超えることも珍しくありません。仮に3年前が200円、現在が300円として、1万円を卵に置き換えると、3年前の1万円は卵50パック分の価値がありましたが、現在では33パック分の価値しかありません。この卵の値上がりにはいろいろな原因がありますが、為替相場の変動による円安で、鶏の飼料の輸入代金の値上がりが大きく影響していることが考えられます。
この1万円を、もし3年前(2022年)に米ドルにかえていたらどうでしょう。
3年前の1月は113円/米ドルだったので、1万円で88.5ドル購入することができました。
今年(2025年)、156円/米ドルとなっていますので、3年前に買った88.5ドルをまた日本円に戻すと13800円となります。そして13800円あれば300円の卵を46パック買うことができます。もし米ドルで資産を保有していれば、昨今の値上げラッシュによる影響も少なかったのではないでしょうか。通貨の価値は各国の景気や経済成長に大きく影響されます。日本円で利息がほぼ付かない銀行に預金しておくことが、必ずしも資産を守ることにつながるとは限らないということがお分かりいただけたのではないでしょうか。また、成長が停滞気味の日本が、今後数年のうちに爆発的経済成長を遂げる可能性はあまり高くないと考えられ、ますます投資の必要性が高まっているといえます。
では一体どこに投資すればいいのでしょうか。投資をする際の基準をいくつか紹介します。
まずはご自身の経済状況を見直してみましょう。どんな投資にもかならずリスクはありますので、生活費はもちろんのこと、口座においてある資金であっても、近々の使用用途が決まっているものは投資にあてるべきではありません。あくまで余裕資金でやるべきです。毎月赤い羽根募金に入れてもいい金額はいくらなのか確認してみましょう。
次に、投資の目的は何で、いつまでにいくら必要なのか考えましょう。子供の大学資金なのか、老後の蓄えなのか、はたまた5年後の車の買い替えなのか。通常、短い期間で高いリターンを得ようとするとハイリスクになってしまいますので、長期的な目線での投資が無難かと思います。どこまでのリスクを許容できるかも大切です。
また、その投資において予想される収益・利率は何に基づくものなのかも大切です。その根拠にもやはり絶対はありませんが、例えば企業における経済状態(ファンダメンタルズ=売上や資産、負債などから今後の成長や株価の割安感を判断)や、国の経済成長などは、過去の実績やその他の指標で一定の予測を立てることができます。一方で、BITCOINは前回の半減期の後〇倍になった、あの株は今人気なので買っておくと値上がりするらしい、といった判断で投資するのは、どちらかといえば投資ではなくギャンブルに近いのではないのでしょうか。2010年台前半にたまたまBITCOINを買った人は今頃かなりの利益を出していますが、宝くじに当たったのと同じようなものです。今や1BITCOINは10万ドル前後になっていますが、明確な根拠に基づいてこうなることを予測していた人はなかなかいないのではないかと思います。ただ、本当に宝くじを買う感覚で数千円~数万円くらい試しに買ってみるというのは悪くないのかもしれません。

一定の予測に基づいた投資先であり、ある程度の収益も見込みたいという場合に魅力的なのが、新興国、発展途上国と言われる国々です。経済が成長するとその国の通貨の対外的な価値が上がるとともに、国内の物価も上昇していきます。よく祖父が「昔はキャンディー(アイスのこと)が10円で買えた」なんて言っていましたが、その頃の為替はまだ固定相場で360円/米ドルでした。もし当時アメリカ人が1ドル(360円)で日本のアイスを買って(変な仮定ですが)、今まで持っていたとしたら、当時36本購入、現在価値を1本100円とすると10倍の値上がりで3600円、さらにそれを現在の米ドルに換金すると約23ドルになります、23倍!!
発展途上国のアイスに投資するわけにはいきませんが、経済成長による物価上昇、需要増加による値上がりの期待ができる不動産などいかがでしょうか。為替差益の恩恵も受けられます。
ご自身の大切な資産について、銀行預金で「日本円」に投資するのか、他の選択肢がいいのか、一度じっくりと考えてみてもいいかもしれませんね。
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G.I.S. コラム担当 鎌倉
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