最近ニュースで、東京では出生率が過去最低0,99という内容を目にしました。少子化の加速が止まらない日本。
日本は世界一の超高齢化社会に向かっている事をご存知でしょうか。
その影響もあり、現在の少子化対策をみてみると、国や都道府県、市区町村、それぞれ出産や子育てへの支援が年々手厚くなっているように感じます。
その名も【異次元の少子化対策】です。
今回のコラムでは、現在3人目を妊娠されている方、将来考えられている方、又は既に3人以上お子様がいらっしゃる多子家庭の方に向けて、全てのご家庭が対象になる所得制限なしの嬉しい情報のみを厳選し、ご紹介したいと思います。
毎月支給される児童手当、3人目から2倍の額に⁉︎
2024年10月から支給される児童手当から、以下のように拡充されます。
①所得制限撤廃(全世帯フェアで嬉しい!)
②高校生も支給対象(長期で支給されるのは助かる!)
③3人目の支給額を増額(その額はなんと2倍!)
現行の児童手当→第3子以降の場合、3歳以上から小学校修了までは支給額月1万5,000円
2024年10月以降の児童手当の拡充内容→0歳から高校生年代まで、第3子以降は全て月3万円まで増額
第3子扱いにされる条件の範囲も広がり、制度改正後は上の子が22歳になる年度末(大学生以外も含む)まで、児童手当上で数える子どもの順番として換算可能になり、幅広い年の差の子供のご家庭にも適応するようになりました。
図のように、現在の内容と拡充される内容を比較してみると、手当金の手厚さが増し、所得制限の条件が改善されているのがわかります。
大学費用も所得制限なしで無償化に⁉︎
2025年からスタートする大学無償化は「扶養する子どもが3人以上の世帯」が対象であり、かつ所得制限がなく、対象となる学校は6年制である医学部を含む大学、短大、高専、専門学校など幅広く対象です。
多子世帯の子どもが大学に進学した場合、少なくとも1人分の授業料や入学金が無償化されます。同時に2人の子どもが大学に在学している場合には、2人分が無償化の対象となり、いずれも世帯の所得制限はありません。
例えば大学に4年間通った場合、授業料と入学金を合わせて、1人当たり、国公立大学で約244万円、私立大学で約306万円を上限に支援されます。
注意 但し3人以上が「同時に」扶養されている必要があります。
多子世帯の大学等授業料・入学金の無償化には扶養される子どもが3人以上の世帯という利用条件が必須であり、3人以上が同時に扶養されていなければ、条件を満たしません。下の図のように、1人目が働き始めて扶養から外れると、2人目以降の無償化から外れる、という訳です。
SAISON
子供の年の差によって、無償化でいられる期間が変わってきますが、所得制限がない点では必ず1人は該当してくる事になります。
※無償化と謳われていますが、限度額は設定されているため、実際に入学される学校の学費の差分を確認する必要はあります。
とはいえ、全額負担が当たり前だった時代を考えれば、かなり嬉しい内容です。
出産一時金が増額されて負担額減少⁉︎
2023年4月以降の出産に対し、給付額が42万円から50万円へ増額改定されることが決まりました。
出産育児一時金の給付額は、多胎出産(双子、三つ子など)の場合、多児数に応じて支給額が決定されますので、2023年4月より、双子の場合は「50万円×2=100万円」となります(産科医療補償制度の加算対象の場合)
これにより、産院選びの選択肢も広がりますし、負担額減少に繋がり、家計も助かります。
更に、加入している健康保険によっては、付加給付金が支給される事もあるので、ぜひご確認してみてください。
高校授業料も無償化⁉︎
2024年度から東京都では所得要件が撤廃
東京都では2024年度から高校授業料の実質無償化に所得制限がなくなりました。年額475,000円、高校3年間で総額142,5000円を上限として、申請することが可能です。
国公立高等学校の授業料は年額118,800円のため、授業料は実質無料と言うわけです。
大阪府でも段階的に所得制限撤廃
2024年度は高校3年生に限って世帯年収910万円超の世帯にも大阪府が就学支援金と同額を給付されます。2026年度には世帯年収の区別なく、公立・私立共に高校生の授業料が完全無償化することを目指しています。
住む場所は限定されてしましますが、所得制限なく、高校の授業料も無償化になるのは魅力ですね。
我が家には年子がいるので、もし間近に2人が高校生に上がるとすれば、高校にかかる予定だった教育費の浮いた分を住宅ローンの支払いに回すなどして、東京都に引っ越してしまいたいと、考えてしまうかもしれません。笑
とはいえ、引越しも簡単ではありませんから、東京都や大阪府のように、所得制限が撤廃されるエリア範囲が、徐々に増えてくる事を期待したいです。
以上、東京都や大阪府に住まわれている方はラッキーな内容でした。
最後に、、
子供を出産する・育てる事は、子供の人数に比例して家計切迫するイメージがあります。
国や都道府県、市区町村の支援が手厚くなる事で、出産や子育てのイメージが前向きなものに変わり、
人数関係なく子供がいる世帯全てにとって、今後更に優しい国になると嬉しいですね。
まず知識を得る事から始めてみると安心を得られますし、将来に向けて計画的に準備も出来るかと思います。
現在3人目を妊娠されている方、将来考えられている方、又は既に3人以上お子様がいらっしゃる多子家庭の方へ、ポジティブな情報として、今回の内容が皆様のご参考になれば嬉しいです。
G I S コラム担当 清
もし記事の内容についてのご質問や、その他細かなご相談がございましたら、弊社在籍のCFPプランナーにお気軽にご相談ください。
コメント