
無印良品を展開する良品計画(本社:東京都豊島区)は、現地大手小売グループであるストアーズ スペシャリスツ社(SSIグループ)との合弁事業「MUJI PHILIPPINES CORP(MUJIフィリピン)」を通じ、2025年4月25日、フィリピン・マニラ首都圏マカティ市に同国最大規模となる旗艦店「MUJI グロリエッタ」をオープンしました。
新たな店舗は、アヤラモールズが運営する大型商業施設「グロリエッタ3」の地上階から3階までを占める大規模な構成となっており、マカティ市内ではグリーンベルト3店、パワープラントモール店に続く3店舗目、フィリピン国内全体では8店舗目の展開となります。なお、世界最大の無印良品店舗は東京・銀座の10階建て旗艦店(MUJIホテル併設)であり、今回のマカティ店もそれに次ぐ規模感を誇ります。
MUJIフィリピンは2017年2月に設立され、同年4月に営業を開始。当初は良品計画49%、SSIグループ51%の出資比率でしたが、現在は50%ずつの折半出資体制に移行。現在では、ボニファシオ・グローバル・シティ(BGC)やマニラ湾岸地区を含む首都圏主要エリアに店舗展開を進め、堅調に成長を続けています。
近年、フィリピン市場では無印良品をはじめ、ユニクロ(ファーストリテイリング)、ダイソー、丸亀製麺、ラーメン凪、やぶ(Yabu: House of Katsu)、Tokyo Tokyo、キユーピーなど、多くの日本企業が進出しており、現地の生活スタイルや嗜好に合わせた商品・サービスで存在感を高めています。
コンビニエンスストア業界でも、セブンイレブンが全国に1700店舗以上を展開しトップシェアを確立、ファミリーマート、ミニストップも都市部を中心に店舗網を拡大しています。
こうした商業開発や国際化の進展により、マニラ首都圏、とりわけマカティ市やBGCエリアは大きく様変わりしています。高級コンドミニアムや最新のショッピングモール、国際的な医療機関が整備され、治安も改善。さらに、英語が公用語であるため日本人でも言語の壁を感じにくく、日系企業や日本人向けの学校、日本食レストランも数多く存在しており、日本人駐在員や移住者にとって非常に生活しやすい都市環境が整いつつあります。日本から直行便でわずか4〜5時間という近さも、移住・長期滞在を後押しする大きな要素となっています。

これに伴い、フィリピンの不動産市場への関心も急速に高まっています。マカティやBGCを中心としたエリアでは、商業施設やオフィスビルの建設ラッシュに加え、外国人駐在員や富裕層をターゲットとした高級コンドミニアムの開発が相次いでいます。住宅需要や賃貸需要は堅調で、賃料利回りもアジア諸国の中では比較的高水準を維持しており、不動産投資先としての魅力が増しています。
特に、フィリピンでは外国人による区分所有権(コンドミニアム)取得が認められており、比較的ハードルが低い点も投資家にとっては大きな魅力となっています。物件価格自体も、同等の都市圏に比べればまだ割安感があり、今後の値上がり余地を期待する動きも強まっています。
フィリピン経済は高い成長率を維持しており、若年人口の多さ、消費市場の拡大といったポジティブな要素も多いことから、現地不動産市場は今後も有望な投資先であり続けると見られています。
日本企業の進出と都市インフラの整備が加速するなか、マニラ首都圏は「生活しやすく、ビジネスチャンスに恵まれた都市」へと進化を続けており、住まい探し・移住・投資、いずれの観点から見ても注目度が高まっています。
G.I.Sコンテンツ担当 鎌倉