海外不動産投資なら、G.I.S

マレーシアのメイド(家政婦)文化

夏も終わり、9月ですね。

我が家では、小学生の子供たちの夏休みが終わり昨日から新学期が始まりました。

初めて、スクールホリデーをマレーシアで過ごし1ヶ月の夏休み期間、様々な文化に触れる機会がありました。その中の1つ、『メイド(家政婦)』の文化について、本日はお話ししたいと思います。

日本でメイド(家政婦)さんのいる家庭を想像すると、とんでもない富裕層を想像してしまいますね。スポットで依頼するにも、誰でも容易に利用できるような気軽な金額ではありません。

マレーシアでは、メイド(家政婦)さんを雇うことがむしろ一般的で、特に共働きのご家庭や、子育てで忙しいご家庭では、メイドさんが掃除や育児などの家事をサポートすることが当たり前だったりします。

メイドには、通い(デイメイド)と住み込み(ライブインメイド)の2つの形態があります。主に特定の国籍の人々が、他国でメイドとして家事代行サービス等に従事することが多く、特にフィリピンの方は、英語が話せる方が多い事から、各国でもとても需要が高く人気です。

メイド(家政婦)の相場

日本で家政婦を雇うと1時間2500-5000円。1日ですと20,000-35000円と内容次第で金額にも差が開きます。日本の平均時給1055円を上回る金額では、利用できる方も限られてきます。

現在、核家庭の多い日本、家政婦は高額のため一般家庭では論外、それでは家事、子育て、仕事、介護等あらゆる場面で、頼る存在無く自分でやらなければならないというのが当然の社会になります。他人に頼れず頑張りすぎてしまう日本人が多い訳です。

さてマレーシアの相場はというと、

  • 通い込みメイド(デイメイド): 通いのメイドの場合、時給や日給で支払うことが一般的です。相場は都市部やサービス内容によって異なりますが、フルタイムの月額は1,500-2000RM(約49,500円−66,000円)程度が一般的です。パートタイムは1時間25RM(約825円)、3時間以上だと1時間20RM(660円)→日本と比較すると一目瞭然。手を伸ばせる金額ですね。
  • 住み込みのメイド(ライブインメイド): 住み込みのメイドは月額で支払うことが多く、一般的な相場はRM1,500〜3,000(約49,500〜100,000円)です。この料金には、食費や住居の提供も含まれることが多いです。→当たり前に頼れる存在が家庭にいてくれるのはありがたいですね。

主なメイドの役割とは

  • 掃除: 家の掃除、洗濯、アイロンがけなど、日常的な家事を担当します。
  • (友人宅例)→1-2時間で家の中の掃除はもちろん、エアコンやファンのほこり、靴洗い等その都度リクエストするようです。留守中の依頼も可能で、帰宅した時に家が綺麗なのがありがたいと話されていました。
  • 育児: シッターさんですと、子供のお世話、送り迎え、食事の準備など、育児のサポートも行います。
  • (友人宅例)→自分が体調を崩した時や、仕事の時、来客時、様々なシチュエーションでフォローしてもらいます。住み込みのメイドさんがいらっしゃるご家庭は、保護者付き添い必須のプレイグランドの付き添いもお願いしていました。見守ってくれる存在が1人増えるだけで母は安心です。
  • その他の業務: メイドの仕事には、簡単な料理や、ペットの世話なども含まれることがあります。
  • (友人宅例)→料理が得意な方だと、日本食、中華、韓国、イタリアン料理など、なんでも作ってくれるとの事でした。献立を考えるのが苦手な私からすると、羨ましい限りです。

メイドさんとの生活について

私が以前住んでいたコンドミニアムにはコンパクトなメイド部屋と呼ばれるお部屋がありました。マレーシアに来た当初は『メイド部屋、、?』という慣れない気持ちでしたが、マレーシアにはコンドミニアムに最初からメイド部屋が存在している部屋は多いです。

今住むエリアに引っ越してからは、子供の習い事先でも街中でもコンドミニアム内でも、メイドさんを当たり前に見かけるようになり、身近な存在になりつつあります。

夏休みお邪魔させてもらったマレーのお友達のお宅では、住み込みのメイドさんがいらっしゃいました。3人のお子様と愛犬のいるご家庭。(我が家に似ている家族形態に親近感)

日本だったら、子育てに愛犬のお世話に家事に仕事にと、とてもめまぐるしい生活をイメージしてしまいます。ですが、そのママは『3人の子育ては全く大変じゃない、子供は可愛い。』と穏やかに話されてました。

1人で抱え込んでいないからこそ、気持ちに余裕があり、子供の人数は関係なく子育て=大変ではなく、子育て=幸せという印象でした。主婦の手、母の手が1つ増えるだけで、親子一緒の長い夏休み期間でも、時間にも気持ちにも余裕が生まれ、ママの表情も穏やかに。メイドさんの存在、偉大です。

優雅さとはかけ離れた慌ただしい我が家。私も、1度はメイドさんと良いお付き合いで、心の余裕を持って生活をしてみたいなと、憧れを抱いた夏休みでした。

課題と懸念点

ある日、子供達から『何故我が家には、メイドさんいないのか?メイドさんは大変じゃ無いのかな。』と問われ、家族会議しました。

子供の感受性はとても素直で純粋です。夏休みに友人宅等で身近に接する機会があったので、子供ながらに何かを感じ取る瞬間もあったのかもしれません。

外出すると毎日のようにメイドさんを見かけます。満面の笑顔で我が子のように雇用主の子供と遊んでる姿、雇用主家族と会話を楽しんでいる姿、微笑ましい光景は雇用主とメイドさんの関係が良好なのが一目で感じ取れます。

特に住み込みやフルタイムの通いにおいては一緒に過ごす時間が長い分信頼関係が重要です。家族のように長い付き合いが続くような理想的なケースもあります。

但し、プラスな事ばかりではないのも事実です。マレーシア含め、世界ではメイド側にも雇用主側にも、問題を抱えるケースも多数あります。

雇用主側では、盗難被害や持ち逃げられる等の被害

メイド側では、過重労働、給料未払い等の被害

調べると心を痛める内容も多数見かけます。

双方共に、事前にリサーチする事や、まずはスポットで試してみて、お互いに信頼関係や相性を知れたら時間数を増やすなど、段階的な工夫も必要なのかもしれません。

以上、懸念点をあげましたが、私の周りでは、既に利用経験のある友人の紹介でスタートされる方が多く、大きな被害話は聞いたことがありません。

そして、日頃からメイドさんの力を借りて生活している方からすると、日本では簡単に実現できないからこそ、人の手の有難さを感じメイドの存在に感謝している方が多いです。

メイド(家政婦)との付き合いに限らず、お互いに感謝と思いやりと尊厳を持って、温かい付き合いをしていきたいですね。

最後に。↑私と子供達が大好きな映画「ミセスダウト」皆さんはご存知ですか。

ロビンウィリアムさんによる家政婦さん役が最高に面白いので、ぜひご覧ください🎵

GISコラム担当 清

関連記事