
みなさん、突然ですがパスポートはお持ちでしょうか?
日本人のパスポート保有率は17%で、6人に1人どまりといったところでしょうか。
数年前に家族5人(大人2・子供3)でパスポートを取得したのですが、5人分ともなると申請費用にそこそこかかってしまい、あれ?これなら近場の国内旅行なら行けちゃうんじゃないか??なんて思ってしまったのですが、やはり子供達に日本以外の国を見せたいと思い取得しました。
完全に私ごとですが、学生時代から結婚して子供が出来るまでは定期的に海外旅行へ行っていたので、出入国の際にパスポートに押されるスタンプを集める・眺めるのが好きでした。
御朱印帳に似た感覚ですかね、、、笑

私の勝手なイメージではありますが、日本人の場合は海外行く方は何度も何度も行くけれど、行かない方は全く海外には興味がなく、本当に一回も行かないように感じます。
確かに借金をしてでもとりあえず旅行へ行こう!という国民性でもないですし、また欧米諸国と違いバケーションという1ヶ月以上のまとまった休暇を年に一回必ず取得出来る!というのはまず日本の企業ではなかなか聞かない話ですよね。となると、わざわざ短い限られた休暇で海外へ行くのは飛行時間や時差を考えると厳しい、それならば国内旅行で十分だと思う方も多いと思います。
さらに、近年の円安の影響も無視できませんね。例えば、若干円高に傾きつつも現在2025年では1ドル=150円を超える水準が続き、渡航費用や現地での滞在費が大幅に上昇しています。その結果、「以前なら気軽に行けた国でも、今は旅費が高すぎる」と感じる人が増えていると考えられます。
そんなこともあり、日本のパスポート保有率は世界の先進国などと比べると、低い水準といえるのでしょう。
外務省による、2024年(1~12月)の旅券統計の発表では、国内における一般旅券の発行数(公用旅券を除く)は370万111冊で、前年比8.8%増。増加傾向が続いていたコロナ禍前の2019年(436万5290冊)との比較では15.2%減。有効な一般旅券数は2077万3843冊で、日本の総人口1億2345万人(2025年2月時点)における割合は16.8%となるようです。
ちなみに、アメリカのパスポート保有率は約48%、韓国は約45%、ドイツでは80%以上と、日本の約17%と比べると大きな開きがあります。特に韓国やドイツでは、海外旅行だけでなく留学や海外勤務の機会も多いため、パスポートを持つことが当たり前になっているようです。
日本のパスポートは190の国・地域へのビザなし渡航が可能で、世界第2位の地位を占めています。しかし、このような高い国際的評価にもかかわらず、国内におけるパスポート保有率は低迷しているというのはなんだかもったいない様に感じますよね。
最近ではオンライン申請も可能となり、さらに容易にパスポート取得が可能になりましたね。
書類を書いて、申請するという事が少し億劫に感じていた方達にとっては朗報なのではないでしょうか。
私達日本人はこの様に簡単にパスポートを取得して海外渡航が出来ますが、例えば弊社がメインで不動産を取り扱うフィリピンやバングラデシュではどうやらそうもいかないようです。


フィリピンでは必要書類を提出して申請すればOK!ではなく、日本の当たり前が当たり前ではないそうです。
まず、フィリピンのパスポートはビザなしでは69カ国しか行く事ができません。日本の半分以下ですね。そしてビザなしといえど、収入証明書や様々な書類が必要であったり、ケースによってはイミグレーション(税関)をパス出来ず、出国が出来ないという事もあるそうです。その為世界のパスポートランキングでは227カ国中74位です。
そして、何と言ってもフィリピンの方達にとってはパスポート取得にかかる費用が高すぎる故に、そう簡単に取得する事が出来ないのです。フィリピンでのパスポートの取得にかかる費用は日本とほぼ変わらないにも関わらず、フィリピン人の平均年収は日本の10分の1程度といわれています。平均月収が約4万円となるとそこからパスポート代を捻出するのはとても厳しいですね。そしてパスポートを取得するにあたり、まずIDを取得する必要があるのですが、それにもお金がかかってしまいます。パスポート取得出来るのはお金に余裕のある一部の富裕層のみというのが現状なのでしょう。
また、バングラデシュにおいてはビザなしで入国出来る国はわずか41カ国しかなく、他国へ行く為のビザを取得するだけでも1週間以上の時間を要します。パスポートランキングでは104位となっております。

フィリピンやバングラデシュの方達は海外へ行きたくても行けない、パスポート・ビザが欲しくてもなかなか手に入れる事が出来ないという現状ですが、我々日本人は簡単に取得できる上に、日本のパスポートは世界的に高い評価を受けています。
にも関わらす、その恩恵を受けている国民は前述しました様に6人に1人。日々グローバル化が進む社会において、日本人が海外に出て異文化に触れることはますます重要になっていくのではないでしょうか。海外での経験は視野を広げ、新たな価値観を学ぶだけでなく、ビジネスやイノベーションの機会を生み出すきっかけにもなると思います。
井の中の蛙になってしまわない様パスポートを取得して、この夏はどこか海外へお出かけしてみるのはいかがでしょうか。
弊社では渡航先でのアテンドもさせていただいております。まずはお気軽にお問い合わせいただけますと幸いです。
G.l.S コンテンツ担当 風間